ウェルビーイングとは 本当の自分を見つめ、自分らしいキャリアを形成するための考え方
自分らしいキャリアを歩み、本当の自分と向き合い、幸福を感じて生きる。この実現のために、ウェルビーイングの重要性は極めて高いと言えます。健全な自己肯定感を育み、自分自身が幸福に過ごせていないときは、どうしても他人の意見に惑わされてしまったり、自分の価値観を尊重できなくなってしまいます。
このページでは、ウェルビーイング(Well-Being)とはどのような意味か、なぜ自分らしいキャリアを形成するために必要なのか、について解説します。
ウェルビーイングは、自分らしく生きるための土台なんだね
ウェルビーイングが大事なのはわかったけど、具体的にどう大事なんだ。。。?
詳しく解説していくね!
ウェルビーイングとは
ウェルビーイングの定義
ウェルビーイング(Well-Being)とは、個々の心身の持続的な健康、満足度、幸福感を指します。世界保健機関(WHO)憲章の前文では、「健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態(well-being)にあることをいいます」とされています。
出典:世界保健機関(WHO)憲章とは|公益社団法人日本WHO協会
具体的には以下の5つの要素から成り立つと考えられています。
- 身体的ウェルビーイング:健康的な食生活、適度な運動、適切な睡眠など、身体の健康状態を保つことです。
- 心理的ウェルビーイング:自己理解、自己受容、自己効力感(自分が物事をコントロールできるという感覚)など、心の健康状態を指します。
- 社会的ウェルビーイング:家族や友人との関係、社会との繋がり、社会への貢献など、人間関係やコミュニティとの関わりを指します。
- 経済的ウェルビーイング:財政の安定性、生活費を賄う能力、経済的な自立など、経済的な健全さを指します。
- 職業的ウェルビーイング:職業選択の満足度、キャリアの進展、仕事の達成感など、職業生活における満足度を指します。
ウェルビーイングと幸せの違い
ウェルビーイングと幸せはよく似た概念で、しばしば同義語として使われることがありますが、実は以下のような違いがあります。
- 幸せ:一時的・瞬間的な感情
- ウェルビーイング:広範で多面的な概念、個人の生活全体の質
ウェルビーイングは一時的な感情である幸せとは違い、より広範で多面的な概念であり、個人の生活全体の質を考慮に入れます。身体的健康、精神的健康、経済的安定性、良好な人間関係、達成感、自己成長など、生活の多くの側面を総合的に捉えており、より深い生活の満足度や充足感が含まれていると言えます。
心身の健康だけじゃなく、人間関係や職業の満足度も含まれるんだね!
どれかひとつ満たせばいいわけではなく、5つのウェルビーイングの調和が取れていることが大事なんだ
自分らしいキャリアを歩むために必要なこと
キャリア形成におけるウェルビーイングの重要性を説明する前に、まずは自分らしいキャリアを歩むために特に重要な2点を解説します。
自己理解の深化
キャリアとは、単なる職業的な成功や物質的な報酬だけを意味するものではありません。それは、私たちが自己実現を追求し、自分自身の強みや価値観を活かし、充実感や満足感を得られる道のりを指します。
自分自身の強みや価値観を活かすためには、大前提として、まず自分のことを知らなくてはなりません。
自分が何を本当に望んでいるのか、どのようなことを実現したいのかを知るためには、自己反省と自己理解が必要です。あなたが何に情熱を感じ、何を得意としているのか、どんな働き方があなたにとって最も満足度が高いのかを理解するためには、日々の生活の中での自分の意見や感情をしっかりと観察し、言語化する必要があります。
価値観の明確化
自分が何を価値あると感じるかを理解することも重要です。
あなたの価値観は、あなたが何に時間を投資すべきか、何があなたにとって幸せで満足感のある生活を生み出すのかを示しています。これらの価値観を理解し、それらを通じて自分のキャリアを見つめ直すことが重要です。
とにもかくにも、自分のことを理解しないと何も始まらないってことだね。
ううん。。わかっていても難しいんだよな。。
自己理解を深めていく具体的な方法は別の記事でも紹介しているから読んでみてね!
キャリア形成におけるウェルビーイングの重要性
ここからは、ウェルビーイングがなぜキャリア形成や自分らしい人生を歩むために必要なのか、その重要性を解説します。
自己肯定感が高まり、ありのままの自分を見つめることができる
まず、ウェルビーイングとキャリアとの関連について考えてみましょう。
キャリアとは、単なる職業的な成功や物質的・金銭的な報酬だけを意味するものではありません。キャリアは、私たちが自己実現を追求し、自分自身の強みや価値観を活かし、充実感や満足感を得られる道のりを指します。
良いキャリアを築くためには、自分が何を実現したいのか、どのような状態でありたいのか、そのために、どのようなスキルを身につけるべきなのか、どのような環境に身を置くべきなのか、など、自己実現のイメージを描くことが不可欠です。
ウェルビーイングが低いと、自己肯定感が低くなってしまうために、マイナスなイメージばかりが先行してしまい、自己実現のイメージがつきづらくなってしまいます。また、他人の意見やメディアで発信される情報に流されてしまい、ありのままの自分から遠ざかってしまう傾向があります。
一方で、ウェルビーイングが高いと、素直に自分自身を見つめることができ、自分の才能や情熱を見つけ、それらを活かすキャリアを選ぶことが容易になります。
つまり、他人軸ではなく、自分軸でキャリアを選択することができるようになるのです。
また、一般的にウェルビーイングが高い人は、ストレスや困難に柔軟に対処し、キャリアを形成する過程で直面する課題を乗り越える能力が強い傾向にあります。
ウェルビーイングであることは、自分らしいキャリアを築き、自己実現のために取り組むための土台であると言えます。
自己理解に基づいてキャリアを選択できるようになる
上述の通り、ウェルビーイングとは、単に心身の健康を指すのではなく、人間関係や経済的な充実感なども総合的に捉えた幸福を指します。それらの社会的な充実度を高めることは、自分が何を望んでいるのか、どういうことに価値を置いているのか、何が自分を幸せに感じさせるのか、など、自己理解や自己認識を深めることが必要です。
キャリア形成においては、単に給料がいいから、知名度が高いから、といった理由で就職先を選択すると、入社した後に「思っていたのと違う」「なんとなく満たされない」という状態に陥りがちです。
ウェルビーイングを高める過程でしっかりと自分の価値観を理解し、言語化しておくことで、就職先の選択においても、表面的な情報に流されることなく、地に足のついた選択が可能になるのです。
ウェルビーイングを高めると、自分を理解するための準備が整うってことなんだね!
で、ウェルビーイングってどうやったら高まるの??
ウェルビーイングを高めるための具体的な方法はたくさんあるから、別の記事で紹介していくね!
まとめ
- ウェルビーイングとは、一時的な感情ではなく、生活の質全体を考慮に入れた満足度
- 自分らしいキャリアを築くためには、自己理解が圧倒的に大事
- 深く自分を理解するためには、ウェルビーイングな状態を保つ必要がある
自分らしいキャリアを歩み、本当の自分と向き合い、幸福を感じて生きるためには、ウェルビーイングの追求が欠かせません。
自分自身のウェルビーイングを高めるためには、体と心の健康を維持する生活習慣、良好な人間関係の構築と維持、そして意味ある仕事や趣味への参加などが必要です。
ウェルビーイングを高めるための具体的な方法については、別の記事で細かく紹介します。ぜひ読んでいただけると嬉しいです。